• 第1番 四天王寺
  • 第2番 清水寺
  • 第3番 法楽寺
  • 第4番 京善寺
  • 第5番 報恩院
  • 第6番 太融寺
  • 第7番 国分寺
  • 第8番 不動寺
  • 第9番 大龍寺
  • 第10番 若王山 無動寺
  • 第11番 鏑射寺
  • 第12番 安岡寺
  • 第13番 大覚寺 門跡
  • 第14番 仁和寺
  • 第15番 蓮華寺
  • 第16番 三千院 門跡
  • 第17番 曼殊院 門跡
  • 第18番 聖護院 門跡
  • 第19番 青蓮院 門跡
  • 第20番 智積院
  • 第21番 中山寺
  • 第22番 北向山 不動院
  • 第23番 醍醐寺
  • 第24番 岩屋寺
  • 第25番 円満院 門跡
  • 第26番 無動寺 明王堂
  • 第27番 葛川息障 明王院
  • 第28番 成田山 明王院
  • 第29番 宝山寺
  • 第30番 如意輪寺
  • 第31番 大峯山 龍泉寺
  • 第32番 瀧谷不動尊
  • 第33番 犬鳴山 七宝龍寺
  • 第34番 根来寺
  • 第35番 高野山 明王院
  • 第36番 高野山 南 院
  • 不動玉
  • 経本
  • 霊場会について
  • 京都
    1. 第13番 大覚寺 門跡
    2. 第14番 仁和寺
    3. 第15番 蓮華寺
    4. 第16番 三千院
    5. 第17番 曼殊院 門跡
    6. 第18番 聖護院 門跡
    7. 第19番 青蓮院 門跡
    8. 第20番 智積院
    9. 第22番 北向山 不動院
    10. 第23番 醍醐寺
    11. 第24番 岩屋寺
  • 大阪
    1. 第1番 四天王寺
    2. 第2番 清水寺
    3. 第3番 法楽寺
    4. 第4番 京善寺
    5. 第5番 報恩院
    6. 第6番 太融寺
    7. 第7番 国分寺
    8. 第8番 不動寺
    9. 第12番 安岡寺
    10. 第28番 成田山 明王院
    11. 第32番 瀧谷不動尊
    12. 第33番 犬鳴山 七宝龍寺
  • 神戸 宝塚
    1. 第9番 大龍寺
    2. 第10番 若王山 無動寺
    3. 第11番 鏑射寺
    4. 第21番 中山寺
  • 滋賀
    1. 第25番 円満院 門跡
    2. 第26番 無動寺 明王堂
    3. 第27番 葛川息障 明王院
  • 奈良
    1. 第29番 宝山寺
    2. 第30番 如意輪寺
    3. 第31番 大峯山 龍泉寺
  • 和歌山
    1. 第34番 根来寺
    2. 第35番 高野山 明王院
    3. 第36番 高野山 南 院
  • 不動玉
  • 経本
  • 地図

 

第6番 太融寺

 

 

佳木山宝樹院(かぼくざんほうじゅいん)太融寺(たいゆうじ)

ご朱印

ひとすじの たきのひびきも みこえにて いちがんふどう ここにまします

家田荘子コラム 六番 太融寺

 四角い空の下(もと)、梅田の繁華街の中にある寺院です。太融寺の西門をくぐると、左側に昭和43年再建の鐘楼、その向こうに、ぼけ封じ33観音霊場7番札所の観音様。そして白龍様の左後ろには、淀殿のお墓もあります。淀殿のお墓は、明治10年11月城東練兵場(現在大阪公園)造成にあたり、大阪城外鴨野郷・弁天島から移祀。九輪の塔を建て、境内の西北隅に祀ったそうです。また、梵鐘は、延宝3年の鋳造で、江戸中期の高僧、浄厳和上の撰文があります。 西門に入ってから左側をふり返るように門の隣へ行くと、鐘楼の左奥の大きなイチョウの木の下に水子地蔵尊様と、平成地蔵尊様がいらっしゃいます。

一切の病気を取り除き、諸願成就にお力を貸して下さるそうです。 西門を右に廻ると、本堂正面に出ます。ご本尊は、平安時代後期の作の千手観音様です。脇仏として、地蔵菩薩様、毘沙門天様がいらっしゃいます。千手観音様は、全部で42の手を表しています。太陽や月、武器、そして道具を持っています。定朝(じょうちょう)様(よう)の様式の影響を受けて、体の奥行きが浅いそうです。衣の模様も浅く、上品な彫り方です。頭上に仏面と、化物(けぶつ)9面の千手観音様は、大阪市内に残る古物の一つです。頭上面や手は、江戸時代に修復されました。本体は、頭部と体部を一本の木材から彫り出す一(いち)木造(ぎづくり)の技術を使ってします。 本堂の下から見上げてみると、元気のいい緑の龍や、金色の龍の装飾が目に入って来て、楽しい気分になります。昭和35年10月に再建された本堂でご挨拶をし、さらに右へ行くと、御殿の護摩堂、赤い不動堂、大師堂と続き、不動堂の前には納経所があります。また、護摩堂の前には若い修行大師がいらっしゃいます。そのお姿は、とても逞しいです。大師堂のご本尊は、江戸時代初期作の弘法大師で、光背に日輪を背負われています。 納経所の前、香炉と蝋燭台が並んでいるオープンな建物が、一願堂で、つき当たり正面に、黒いお体の不動明王様と二童子がデンと立っていらっしゃいます。天井には、沢山の「一願不動明王」と、白地に黒文字で書かれた提灯が掛けられ、いつ行っても供花でいっぱいです。サラリーマンや、赤ちゃん連れの若いお母さん、繁華街で働いていそうなお兄さんやお姉さん、元気なご高齢者……。境内に途切れることなく人が入って来てお参りをされています。地元の人々にとても愛されている人気の不動明王様です。 提灯の灯りに照らされて、不動明王様のお顔が優しく、ほんのりと見えます。ところが不動明王様の後ろに廻ると、ドキッとさせられるのです。ド迫力と力強さが伝わって来ます。まさに弱きを助け、悪をくじく不動明王様です。 昭和29年5月28日再刻という左の制多迦童子は、厳しい顔。右の矜羯羅童子は、優しい顔をされています。 一願不動明王様に手を合わせていると、前方から熱い視線を感じます。視線の先は、お稲荷様です。お稲荷様と、一願不動明王様の後ろが、岩と石と木に囲まれた奥の院で、小さな滝が流れ落ちています。お掃除の行き届いた気持ちのいい奥の院です。滝の奥の祠の中には、岩塊が祀られています。太平洋戦争で崩壊した石を集めて、お祀りしているそうです。戦前の不動明王様は、この洞窟内に安置されていました。お稲荷様と、滝の音を聞きながら、一願不動明王様をお参りします。心がとても静まって行きます。

近畿三十六不動尊霊場会先達・作家 家田荘子


寺院紹介

名称
佳木山宝樹院(かぼくざんほうじゅいん)太融寺(たいゆうじ)公式サイト
通称
北野太融寺、太融寺の一願不動さん。
不動尊について
一願不動明王、石造立像。
縁起
 弘仁12年(821)嵯峨天皇の勅願で弘法大師空海が建立する。当時は寺の敷地に7堂伽藍があった。元和元年(1615)5月、大阪城落城の時、焼失するが、元禄年間に復興される。  近松門左衛門の浄瑠璃「曽根崎心中」の冒頭「大坂観音めぐり」の一番として太融寺が登場する。 ご本尊様の千手観世音菩薩様は、嵯峨天皇の念持仏と下賜され、天皇の皇子・河原左大臣源融公が、この地に七堂伽藍を建立された。難波の名殺しとして、大変親しまれて来た。昭和20年(1945)戦災に遭うものの、ご本尊様だけは無事に残られた。戦後、20棟あまりが復興された。 太融寺は、近代日本政党政治発祥の地。明治11年、板垣退助など、全国の有志が大阪に集まり、民権運動を起こした。この運動は、愛国社(後の自由民主党)となり、明治13年3月17日、第4回愛国社大会、明治17年10月29日、自由党解党大会が太融寺で開かれた。
所在地
大阪市北区太融寺町3-7
郵便番号
530-0051
電話番号
06-6311-5480、06-6312-2993
FAX
06-312-5454
宗派
高野山真言宗準別格本山
開山
弘法大師
創建
弘仁12年(821)
詠歌
ひとすじの たきのひびきも みこえにて いちがんふどう ここにまします
行事
1月1日~3日
吉祥初護摩供
2月節分の日
節分厄除、星祭祈祷会
3月19日
春季彼岸会
5月28日
一願不動柴灯大護摩供
7月7日
なにわ七幸七夕まつり
8月10日~15日
孟蘭盆会
8月19日
施餓鬼会
9月21日
秋季彼岸会
10月24日
水子地蔵尊供養
特色
繁華街の真ん中の寺、新西国第二番札所。おおさか十三佛第八番札所。
交通 (地図はこちらをクリック)
徒歩
  • JR「大阪駅」、阪急・阪神・地下鉄の「梅田駅」から東へ300m右側(曽根崎警察署前からすぐ)。
  • 市バス「太融寺」下車。
  • 地上の場合は、梅田から曽根崎通りを扇町方面へ進む。梅田の地下街から行った場合は「泉の広場」の「M14南側」出口を上がって、扇町方面へ行く。  地下から行っても地下街から行っても、すぐの信号機に「太融寺」という交差点名の表示が見つかる。この交差点には、左側にTokyu Rei Hotel(1階がリトルモンスター)があるので判りやすい。梅田から約300メートル。太融寺の曲がり角には、霊場会の名を彫った石柱が並んでいる。そこを右に曲がると太融寺の西門がある。  西門の前には、「ふたらくや きしうつなみは みくまのの なちのおやまに ひびく たきつせ」と書かれている。武家屋敷のような大きな門が、四角い空の下でそびえ立っている。
車・団体バス
この付近は一方通行や、右折禁止、大型車乗入禁止等交通規制が多いのでよく注意すること。境内には、乗用車無料駐車可。バスは前もって寺へ連絡をとっておくこと。
休憩宿泊等
休憩可、費用志納。予約すること。
拝観
無料。
付近の名所旧跡
中之島公園、扇町公園、北野天満宮、大阪城。
山主
住職 「麻生 弘道(あそう こうどう)」
Copyright © 2017-, 近畿三十六不動尊霊場会 all right reserved.