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第16番 三千院 門跡

 

 

ご朱印

大原の 里と聞きつつ 訪ね入れば また道ながら 袖しぼりけり

家田荘子コラム 十六番 三千院

漬物やお土産もののお店の建ち並ぶ前、大きな石段を登って、御殿門をくぐります。こちらが青蓮院と妙法院と共に天台宗の三門跡寺院として知られる三千院門跡です。今の五箇室門跡の一つで、現在の境内地は大原の寺院を管理するために設けた政所だったのです。平安時代は龍(りゅう)禅院(ぜんいん)と呼ばれた客殿に靴を持って入り、その後、宸殿を出る時に靴を履きます。 宸殿は、後白河法皇によって始められた声明の法要「御懺法講」を伝え続けている道場です。 靴を履いて出た先は、有清園という庭園で、はてしなく見えるくらい、視界いっぱいに広がっています。三千院門跡の広さは、約4,000坪。とにかく広いのです。 中国の六朝(りくちょう)時代を代表する詩人・謝(しゃ)霊(れい)運(うん)の「山本清音有」より命名された地(ち)泉(せん)回遊式庭園で、見事な杉の大木が並んでいます。 苔の大海原と、紅葉が有名で、杉木立の中、すばらしいハーモニーをかもし出しています。春はシャクナゲやツツジ、秋の紅葉も、それはそれは美しいです。 往生極楽院が現われます。寛和2年(986)恵(え)心(しん)僧都源信が父母の菩提のため、姉の安養(あんよう)尼(に)と建立されたそうですが、ここが凄いのです。とにかく上がって拝ませてもらいましょう。 大きな阿弥陀三尊様がいらっしゃいます。極楽浄土にいらっしゃる穏やかな阿弥陀様のはずですが、気がついたらポカンとしているくらい、すごい迫力に圧倒されてしまうのです。阿弥陀三尊像は国宝で、脇侍は、倭坐(やまとすわり)という大変珍しい正座をされています。阿弥陀様の両脇にいらっしゃるのが、右の観世音菩薩様と、左の勢至菩薩様です。観音様の日本木座像は、まさに希少で、ここ三千院の倭坐は、とても有名です。 中央の阿弥陀如来様は、来迎印(らいごういん)を結んでいらっしゃいます。右の観世音菩薩様は、一番深くお辞儀をされていて、往生した者を蓮台(れんだい)に乗せる姿です。左の勢至菩薩様は、合掌をされています。 天井は、青い空をバックに色彩豊かな極楽浄土の天女が舞い、菩薩様が演奏をされています。なんてステキな世界でしょう。迫力満点のこの阿弥陀様なら、成仏しにくい者でも、ひっぱり上げて下さる気さえして来ます。天井が船底形をしているのは、大きな仏様を小さなお堂に安置するためだったそうです。 往生極楽院でお参りをすませたら、順路に従って庭を進んで行きましょう。なんという苔の美しさ! 苔の緑がグラデーションになって、波打っているのです。左手の弁天池がとても風流で「わらべ地蔵」様もいらっしゃいます。 わらべ地蔵様を左へ曲がると、右が朱雀門です。わらべ地蔵様と弁天池を左に見ながら階段を登って行きます。三千院は、全域バリアフリーです。足に自信のない方も、貸し出しの車椅子で廻れるようになっています。 夏なら、きれいな紫陽花が目に入って来ます。弁財天様の後方に広がるのが紫陽花苑です。6月中旬~7月中旬に約3000株の紫陽花が咲くそうです。 宇賀神社を通り、さらに階段を登った先に、ようやく金色不動堂が現われます。 まずは左手にお茶所があります。反対側、右手の桜の木の横の階段を登ると、観音堂へ行けます。平成元年に建立された金色不動堂の中に納経所があります。大変丁寧に御朱印をして下さり、誠実さが心に沁みます。 智正大師円珍作といわれる金色不動明王様は、黄不動ですが、黄不動の中でも金色が最上位とされています。黄不動は、青不動、赤不動と違って、両肩、両膝をあらわにし、両目をカッと開いていらっしゃいます。 黄不動は、増益法といって、健康、学力増進、素質の開花など、よいことを増幅して下さるそうです。 拝観できるのは、お前立ちで、護摩壇の後ろに秘仏がいらっしゃいます。が、4月中旬~5月中旬まで行なわれる「不動大祭」では、ご開帳されます。 さて、金色不動堂を出てから、そのまま帰路につかず、桜の大木の隣にある階段を上がって、赤い華やかな観音堂の金色観音様にお目にかかりに行きましょう。 観音堂の廻りには、参拝者の奉納された小観音像が安置され、観音堂の左側には、補陀落浄土を再現した慈(じ)眼(げん)の庭が広がっています。 堂内には、紅葉、椿、蓮、牡丹、紫陽花、竹、桜などのすばらしい絵に天女が舞っていて、ただ眺めているだけで、温かな幸せな気分に浸れ、時間を忘れてしまいます。 三千院門跡は、とてもとても広大なので、そして見たい所がいっぱいありますから、門跡内だけで、最低1時間は用意しておいて下さい。あまりに広すぎて疲れた方は、境内に休憩所があります。売店もあります。ご安心下さい。 御殿門を出たら、バスの人は「大原女の小径」を下って行きます。呂川沿いの約700メートルの小径沿いに、お店がずっと並んでいます。かわいい創作小物を扱う「山路」さんや、お食事処、小間物屋、茶屋、和紙屋、お土産物屋さん、そして大原里の花の一つである里の藪椿も呂川沿いにあります。早春に咲く大椿は、樹齢200年以上で、控えめな優しさがあります。ところで16時半をすぎると、ほとんどのお店が閉まってしまいます。「大原女の小径」を楽しみたい方は、片道最低30分は余裕を持って下さい。 のどかな三千院にいると、いつの間にか時間が経っています。 坂を下りると、そこは紫蘇(しそ)畑が広がっています。大原は、紫蘇栽培に気候に適するそうで、日本一の紫蘇の里です。

近畿三十六不動尊霊場会先達・作家家田荘子

春の不動堂


寺院紹介

名称
三千院 公式サイト
通称
三千院
不動尊について
智証大師御作と伝えられる金色不動明王、秘仏
縁起
伝教大師最澄が、比叡山東塔南谷に草庵を開いたことが、三千院のはじまりである。もともとは梶井門跡と言い、比叡山の東坂本に里坊があった。中世以降、大原の寺院を管理するために三千院が開創された。
所在地
京都市左京区大原来迎院町540
郵便番号
601-1242
電話番号
075-744-2531
宗派
天台宗
開山
伝教大師最澄
創建
延暦年間782
ご詠歌
大原の 里と聞きつつ 訪ね入れば また道ながら 袖しぼりけり
特色
竹内栖鳳、鈴木松年らの障壁画多数所蔵している。
交通(地図はこちらをクリック)
徒歩
地下鉄「国際会館」駅からバス。(1時間に1本しかない)  タクシーだと国際会館駅から約¥3000。三千院参道は、大原バス停で下り、信号を渡って喫茶店「さわだ」さんの方(山の方)へ行く。700メートルのゆるやかな坂、「大原女の小径」を登って行く。  京都駅、阪急河原町駅、京阪出町柳駅からも京都バスが出ている。大原バス停から京都駅まで、バスで大体70分。¥550。  バスの本数は少ないが、バスを待つ間、時間潰しには不自由しない。  バスの時間は事前にチェックおいた方が、安心して楽しめます。  京都バス・高野営業所(大原方面) 075-971-2181  京都バス(嵐山方面) 075-861-2105
<各乗り場>
・京都駅前から17番・18番乗車(約60分)
・四条河原町から16番・17番乗車(約40分)
・京阪電車・出町柳駅前から10番・16番・17番乗車(約30分)
・市営地下鉄・国際会館駅から19番乗車(約20分)
車・団体バス
名神高速[京都東IC]より“国道161・湖西道路”経由、[真野IC]で下りて、《途中》 方面へ、《途中》を経由して《大原》方面へ。
尚、お車でお越しの場合には駐車場はございませんので近隣の駐車場に駐車していた だきますよう宜しくお願い致します。
休憩宿泊等
休憩所あり。宿泊施設なし。
拝観
12月から2月 8:30から16:30(閉門16:30)
3月から11月 8:30から17:00(閉門17:30)
一般:700円(団体30名以上600円)
中学生:400円(団体30名以上300円)
小学生:150円
山主
門主(もんす)「小堀 光詮(こぼり こうせん)」
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