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第33番 犬鳴山 七宝瀧寺

 

 

犬鳴山(いぬなきさん)七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)白雲院(はくうんいん)滝本坊(たきのもとぼう)

ご朱印

七滝に 心きよめて 不動尊 祈る願ひの 叶はぬはなし

コラム 三十三番 七宝瀧寺

乗用車では七宝瀧寺本堂の近くの駐車場まで上がることができます。バスの場合は、犬鳴山のバス停で降ります。  木製の「二の橋」を渡り、犬鳴山の中に入ります。ここから本堂まで約1キロの道のりです。まもなく岩屋大黒天様がいらっしゃいます。大きな岩と岩の間を行きます。犬鳴大明神様と善女龍王様のいらっしゃる「両界の滝」をすぎます。壮厳という言葉がふさわしいくらい立派な滝です。水の音を聞きながら歩けるだけで、とても幸せな気持ちになります。水の力って凄いですね。  滝の上にある「金高橋」を渡ります。金高大明神様がいらっしゃいます。石段を登ると右に名前の知らない滝が見えて来ます。苔がいっぱいの石たちを木漏れ日が美しく照らしています。川に下りて水に触れることのできる所もあります。川に沿ってずっと歩いて行くと、やがて正面に赤い門「端龍門」(※ルビお願いします)、その先に弓形のなだらかな赤い橋が見えて来ます。  右に本堂、左に宿坊の道案内があり、右の本堂の方へ行きます。ここから先、本堂まで580メートルの山道は、きつくありません。  水をすぐ間近で感じながら、さわやかな気分で左の鳥居をくぐります。ここは「旧護摩場」で、春の大祭には紫燈護摩が焚かれます。今は本堂下の「みがわり広場」で紫燈護摩供が行われています。  赤い橋を渡れば、宿坊「白雲閣」と、「修験会館」は、すぐ近くです。七宝瀧寺参道には、大勢の仏様、神様が勢揃いです。  石段を上がりながら、神明大権現様、出世稲荷大明神様、九頭竜大神様、縁切大神様、毘沙門天様、……と続きます。右は犬鳴川で、夏は水の冷気がとっても気持ちいいです。  赤い鳥居の前に「天力地蔵」(※ルビと意味をお願いします)と書かれています。ここからは、豆八大明神様と毘沙門天様ののぼりが続きます。右手は「塔の滝」。左には、五帝親王様。犬鳴山は48の滝があるのですが、こうして山内を歩いてみると、やっぱり滝がいっぱいです。こちらには、五帝親王様の他、和修吉龍王様、岩屋不動尊、大岩魂大神様、毘沙門天様……と神様もいっぱいいらっしゃいます。左にふり返ると、大勢の石仏が並んでいて、あちこちが「いっぱい」で、びっくりの連続です。まだまだ滝が続きます。  赤い鳥居の所には、清瀧大神様と白瀧大神様がいらっしゃいます。  無数の細石がありますが、それは悠久の年月で巌(いわお)となったそうです。 まもなく、不動明王様の使者である霊犬の足跡が出て来て、その先、左上に義犬の墓が現われます。そこをすぎれば急に視界が山から解放され、駐車場とその先の大龍不動明王の赤い鳥居が見えて来ます。 山に入ってから25分~35分で到着ですから、それほど長い時間ではありません。ただ、水の隣の山道なので、苔が多く滑ります。くれぐれも気をつけて登り下りをして下さい。  山道を抜けると、左手のお堂、十一面観音様、宇賀耶白長弁財天様と続きます。弁財天様の鳥居をくぐると、なだらかな坂と石段が始まり本堂へ、ずっと登りです。  左は山、右は、すぐそばにずっと犬鳴川。滝音や強く流れる水の音が常について廻り、とても耳に心地いいです。左に癌除けの「お岩竜王」様、志津の涙水お志津地蔵様が現われた先に、左・五本松高城山方面と、右・本堂の案内板が出て来ます。登山者は左、お参りの人は右へ行きます。  分かれ道のすぐ近く、本堂方面にトイレがあります。ここより先、本堂にはトイレがありませんから、こちらを利用して下さい。  トイレをすぎると、右に鐘楼があります。こちらが「身代り広場」で、鐘楼の奥を見ると、ドキリ! 7メートルもの大きな身代わり不動明王様が! 近畿三十六不動尊霊場会の中で、一番大きな不動明王様です。 「身代り広場」には、身代わり不動明王様を中心に、熊野大権現様、役行者様、修行大師様、四国八十八ヵ所お砂踏み場、水子地蔵尊、納札所と神様仏様がいっぱいいらっしゃいますので、お一人お一人お参りして行きますと、10分以上かかります。「身代り広場」には、立派な山門や、洗心院、写経ができる心経殿などがあります。 「身代り広場」には、本堂での護摩祈祷の模様がマイクを通じて常時流れて来ます。 「身代り広場」をすぎると左に布袋尊がいらっしゃいます。ここから赤い燈明が始まります。鳥居をくぐって9段階段を上がると手水舎のある広場。こちらにも苔だらけの不動明王様や、ボケ除け不動明王様、足腰の痛みを消除する韋駄天(いだてん)将軍様など、大勢いらっしゃる前方には、また滝です。  山の参道にいらした神様や仏様を含めて、本当に大勢の方々がいらっしゃるので、きっと自分にふさわしい神様か仏様が見つけられるのではないかと思います。  引き続き、47段の階段を登ると正面に倶利伽羅不動明王様が現われます。廻りにも「いろいろ」と、ひとまとめにしては失礼ですが、多くの不動明王様がいらっしゃいます。左へ行けば鎮守堂。最後の階段6段を上がって右に行けば、やっと本堂です。  入って右手前方が納経所と売店、左手が内陣、護摩壇があります。内陣に赤い大きな提灯や、ご本尊の倶利伽羅大龍不動明王の提灯がかけられていて、本堂の中は、お参りの人がいっぱい。特に土日祭日は、人で溢れています。護摩は次々と焚かれ、祈願寺特有の活気に満ちています。 お掃除をしている信者さん、参拝者を誘導する行者さん、自主的に堂守りをする信者さん、案内や説明をする信者さん……。ご奉仕している皆さんに「なぜ?」と尋ねると、「お不動さんのおかげで……」と答えが返って来ます。その真摯な姿を拝見する度、「ご奉仕とは、こういうものだ」と教えられます。多くの信者さんが、家族ぐるみで代々、七宝瀧寺のご本尊を信仰し、歴史を受け継いでお寺を盛り上げて来たのだと、寺内を見ていて感じます。犬鳴山七宝瀧寺は、葛城二十八宿修験道場で、行者さんや信者さんがお寺を支えて来たといっても過言でないと思います。  ご本尊は、役行者様が作られた木造立像の倶利伽羅大龍不動様で、秘仏です。平成二十九年九月にその秘仏がご開帳され、私が伺った日は結願法要をしており、ご本尊を遠くからチラリと拝見することができました。  その法要を運営していたのも、男女多くの行者さんたちでした。  本堂を右に廻り外へ出ると、激しい水の音と共に、犬鳴山中48滝の中で一番巨大な滝行場「行者の滝」が見えて来ます。  私も滝行をさせていただきましたが、もう「すごい」としか言い様のない滝で、鎖に掴まりながら頭からバシャーッと大量の滝水をちょうだいし続けます。この行者の滝では、役行者様もお大師様も修行をされたそうです。 毎月第3日曜日は、「一日修行体験」の日で、滝(たき)行(ぎょう)や、行者の滝の左奥にある「元山上(もとさんじょう)」で修行体験ができます。滝行は、結界を作り、守って下さる先達が必要です。修行体験では、犬鳴山の修験行者さんが付き添ってリードして下さいます。一日修行体験は、3月~11月毎月一回(要予約)行なわれており、女性の参加がとても多いそうです。詳しくはお問合せ下さい。  春は桜、夏は緑、秋は紅葉と美しい山です。けれども「二十八宿の行場巡り」は、大変な命懸けの修行です。足場のない岩に足をかけ、崖を登って行く凄い行場では、高所恐怖症の私は動けなくなってしまい、本当にまいりました。そんな時、先達さんの責任感に満ちた「大丈夫!」の一声が、私の弱い心を一瞬にして吹き飛ばして下さったのです。

近畿三十六不動尊霊場会先達・作家 家田荘子


寺院紹介

名称
犬鳴山(いぬなきさん)七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)白雲院(はくうんいん)滝本坊(たきのもとぼう)公式サイト
通称
犬鳴山、犬鳴山不動尊、犬鳴不動
不動尊について
運勢の不動とも、運もらい不動とも呼ばれている。秘仏、辰の年の辰の月、とりの年のとりの月、開帳法要。木造立像、(役の行者御自作の倶利伽羅不動と、弘法大師御作の身代りを祀る)。
縁起
 斉明天皇7年(661)28歳の時の役行者が開基(大峯山開基より6年早い)。元山上と呼ばれる「葛城28宿修験根本道場」でもある。48ある滝のうち、7つの代表的な滝から「七宝瀧寺」と淳和天皇が名づける。  役行者が犬鳴山で修行されていた時、倶利伽羅大龍不動明王が出現し、本尊とした。霊山の中で国内最古の行場とされる。弘法大師空海が修行された時、山門の七瀧に七福神をお祀りした。 「犬鳴山」の言われについては、宇多天皇(887~898)の寛平2年(890)3月、猟師が犬をつれて「蛇腹(じゃばら)」行場近くで鹿を追っていた。その時、近くの木から大蛇が猟師を狙っていた。猟師が鹿に向かって弓を引こうとした時、大蛇のことを知らせようと犬が吠えた。その結果、鹿が逃げたので、怒った猟師は犬の首を山刀ではねてしまった。なのに犬は、大蛇めがけて飛んで噛みつき、大蛇と共に倒れ落ちた。猟師は、大変悔いて、犬を葬り、七宝瀧寺で修行を始めた。この話を聞いた宇多天皇が「報恩の犬」と賞して、山号を「一乗山」から「犬鳴山」とした。
所在地
大阪府泉佐野市大木(おおぎ)8
郵便番号
598-0023
電話番号
0724-59-7101
宗派
真言宗犬鳴派本山
開山
役の小角(神変大菩薩)、中興志一上人(1346~1363、住職)
創建
斉明天皇7年(661)
詠歌
七滝(ななたき)に 心きよめて 不動尊 祈る願ひの 叶はぬはなし
行事
1月1日~5日
新年祈願、初護摩供、鎮守七福人開扉祈願祭
1月8日
初三宝荒神祈願祭
1月27日~8日
初不動祈願祭
2月2日~3日
節分開運厄除星祭祈祷
4月27日~8日
祈願大法要、紫灯大護摩供
7月7日または第1日曜日
元山上ガ岳峰供養
7月土用丑の日
病封じ胡瓜加持
8月27日
お滝まつり、水行護摩供
10月27日または第3日曜日
灯明ガ岳峰供養
11月3日
鎮守祭
12月28日
納め不動祈願護摩供
特色
山と滝のお不動様である。
交通
徒歩
南海電車泉佐野駅を左に出て正面のバス乗り場、○2「犬鳴山」と看板がある。JR日根野駅前発も同じバス。日根野駅を出て右にバス乗り場がある。
 終点「犬鳴山」でバスを下りて「不動口」の前の道に入りまっすぐ進む。途中、カフェや旅館がある。(犬鳴山温泉は、純水曹泉で、ほとんどの旅館に日帰りプランもある)。
「いこいの家」をすぎ、大きな灯籠もすぎる。歩いて行く途中、廻りが暗くなり少々不安になるが、すぐに水のさわやかな音が聞こえて来て、廻りも明るくなる。公衆トイレがあるので、ここで使用しておいた方がいい。そこから山道に入り、本堂まで約40分登り坂と階段。
車
泉佐野粉河線の南海バス犬鳴終点の手前100m、一の庄橋を渡り、犬鳴林道を1km半にて本堂上の広場に至る。それより100m下へ。広場には50台駐車可。
団体バス
泉佐野から南海バス路線にて犬鳴山終点下車、徒歩で山門まで150m、本坊まで更に600m、本堂まで更に300m。(入口より本堂まで約1km)
休憩宿泊等
貸室、食事、250名可。宿泊150名可。予約のこと。
拝観
無料(秋の修験道資料展も無料)
附近の名所旧跡
日根野大井関自然公園
山主
犬鳴山七宝龍寺貫主東條仁哲大僧正
その他
春の山桜、新緑、秋の紅葉等四季それぞれ風雅あり。特に夏は犬鳴渓谷一帯、青少年にて賑う。
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